👤 こんな方に読んでいただきたい記事です
- 「茨城ハマグリ密漁」「ベトナム人グループ捕獲」のXニュース・後藤たけし氏動画を見て、何の罪になるのか知りたい方
- 潮干狩り・釣りなどで「これって違法?」と気になり、漁業権・漁業法のルールを正確に把握したい方
- 地元漁協・自治体の関係者で、密漁被害への損害賠償請求の実務を知りたい方
- SNSで密漁現場を撮影・拡散する行為の法的位置づけを知りたい方
2026年5月8日、X(旧Twitter)で1本の動画が大きな話題を呼びました。茨城県の海岸でベトナム人グループがスーパーのカゴにハマグリを大量に詰め込み密漁していた現場を、自衛隊出身インフルエンサー「後藤たけし(松戸市タケちゃん)」氏(@wyverns15611302)が捕獲した動画です。動画は約11時間で2.5万いいね、73万閲覧を記録し、「日本語分からない」と対応するグループに対して警察が到着すると、彼らはハマグリを全返却したという結末。動画には「実録タケちゃん」「ありがとう後藤たけし教官」「ダメよ採ったら」のテロップが踊り、SNS拡散と社会的批判が連鎖しました。
しかし、この事件で冷静に整理すべき法的論点は複数あります。①ハマグリの大量採捕で成立する刑事罪は何か(漁業法・漁業調整規則・水産資源保護法)、②外国籍であることが量刑にどう影響するのか、③漁協・自治体が請求できる損害賠償の実態、④SNSで現場を撮影・国籍を強調して拡散する行為の法的リスク。さらに茨城県の場合、「1人1日1キロまで」「3センチ以下のハマグリ採取禁止」「使用可能な漁具の制限」など、県条例で具体的なルールが定められており、これを超えた採取はそれ自体が違法です。
この記事では、弁護士保険代理店「リーガルベスト」として400名以上の民事トラブル相談に伴走してきた立場から、①X拡散事件の現状と密漁の実態、②漁業法違反で成立する刑事罪、③共犯・組織犯罪としての処罰、④漁協への民事損害賠償、⑤過去の摘発事例・判例、⑥SNS拡散・撮影行為のリスク、⑦健全な利用者・運営者の備えまで、実務視点で整理します。
- ✓後藤たけし氏のX動画拡散の経緯と密漁現場の実態
- ✓漁業法・漁業調整規則・水産資源保護法で問われる刑事罪と罰則
- ✓令和2年改正で大幅強化、最大3年以下懲役・3,000万円以下罰金
- ✓漁協への民事損害賠償と過去の摘発事例(愛知・三重23名書類送検等)
- ✓SNS拡散の法的リスクと、1日98円〜の弁護士保険ミカタによる備え
後藤たけし氏のX動画拡散事件、ベトナム人グループのハマグリ大量密漁現場

動画拡散の経緯と「指導教官」テロップ
動画を投稿したのは、松戸市議会議員補欠選挙にも出馬した経歴を持つ後藤たけし氏(@wyverns15611302)。元自衛官・第4師団第4戦車大隊第2中隊勤務という経歴を持ち、「実録タケちゃん」「密漁中国人を捕まえた後藤たけし指導教官」「ありがとう後藤たけし教官」「ダメよ採ったら」といった漫画家風のテロップを動画に重ね、X上で大きな注目を集めました。投稿は「ハマグリを密漁した中国人を捕まえた!」と書かれていましたが、後の関連投稿や動画内容からはベトナム人グループであった可能性が高いと整理されています。
注意:国籍特定は公式発表ではない
動画投稿者の表記とフォロワーの推測の中で「中国人」「ベトナム人」と表現が混在しています。5月9日時点で警察・海上保安庁から実行者の国籍・人数・処分結果に関する公式発表は確認できません。「グループの国籍を断定して拡散する」行為は、SNS拡散の法的リスクと同様、後述する名誉毀損・侮辱罪のリスクを生む可能性があります。
密漁現場の手口、スーパーのカゴで大量採取
動画と関連投稿から確認される手口は、①スーパーで使われるような買い物カゴに詰め放題でハマグリを採る、②茨城県条例で禁止されている「3センチ以下の幼貝」も含めて無差別に採取、③茨城県条例で定められた「1人1日1キロ」の制限を大幅に超えるというもの。「日本語分からない」と対応するシーンは多くの視聴者の批判を呼び、リプライ欄では「ルール無視の外国人はしっかり取り締まってほしい」という声が連発しました。
類似事件の連鎖、密漁の社会問題化
この事件を受けて、Xでは過去の密漁事件動画も同時に拡散しました。千葉・九十九里でのハマグリ大量密漁、神奈川・湘南でのアワビ密漁、北海道・知床でのナマコ密漁など、外国人観光客・在留者による組織的密漁が後を絶ちません。背景には、海の生物を「自由に取れるレジャー資源」と誤認している外国人が多いこと、密漁ハマグリが闇市場で1キロ数千円で取引されること、漁業者以外の検挙が増加傾向にあることなどがあります。他の在外国籍者がらみの問題と同様、社会的な注目度が高まっています。
水産庁データに見る現状
水産庁の発表によれば、令和5年の全国密漁検挙件数は1,653件(うち漁業者125件、漁業者以外1,491件)。漁業者による違反は減少傾向にある一方、漁業者以外による密漁は増加傾向です。とくに沿岸の貝類・甲殻類は容易に採捕できることから組織的・広域的な密漁の対象とされやすく、暴力団等の反社会勢力の資金源になっているケースも報告されています。地元漁協・自治体の被害は単発のレジャー密漁にとどまらず、産業基盤を脅かす段階に達しています。
地元漁協のジレンマ、被害回収の現実
漁協・自治体の側から見ると、密漁1件あたりの被害額は数千円〜数万円規模で、刑事告訴・民事訴訟するコスト(弁護士費用・時間・手続き負担)とペイするかというジレンマが常にあります。とくに外国籍の密漁者は氏名特定・住所特定・所在追跡が国内事件以上に困難で、訴訟しても回収不能になるケースも少なくありません。だからこそ近年は、複数件をまとめて訴訟する、刑事告訴と並行して示談交渉する、出国前に保全申立てで口座を押さえるといった実務対応が重要になっています。
ハマグリ密漁で成立する刑事罪、漁業法・漁業調整規則・水産資源保護法

結論
ハマグリの密漁で成立する刑事罪は①漁業権侵害(漁業法195条:100万円以下の罰金、親告罪)、②漁業調整規則違反(都道府県条例:6か月以下の懲役・10万円以下の罰金等)、③無許可漁業違反(漁業法138条以下:3年以下の懲役・3,000万円以下の罰金)の3パターン。令和2年12月施行の漁業法改正で罰則が大幅強化されており、悪質な組織的密漁は実刑も視野に入る重大事案です。
罪1:漁業権侵害(漁業法195条)、100万円以下の罰金
ハマグリ密漁で最も典型的に適用されるのが漁業権侵害(漁業法195条)です。茨城県の鹿島灘の海岸線では、地元漁協に第一種共同漁業権が設定されており、漁業権の対象となるハマグリ・アサリ・サザエ・ウニなどを無許可で採取することは漁業権侵害に該当します。令和2年12月の改正で罰金が20万円以下から100万円以下に大幅強化されました。採取量や個数は無関係で、たとえ家庭の食事のための少量採取でも犯罪となり得ます。
罪2:漁業調整規則違反、都道府県条例による禁止行為
各都道府県が制定する漁業調整規則は、漁業法と水産資源保護法に基づき、漁具・漁法・体長制限・禁止期間・禁止区域などを定めています。茨城県の場合、鹿島灘の4つの潮干狩り区域(大洗・大貫地区、大竹地区、下津地区、日川地区)では「1人1日1キロまで」「3センチ以下のハマグリ採取禁止」「使用できる漁具のサイズ制限(20センチ以上の器具禁止)」が定められています。これに違反すると、6か月以下の懲役・10万円以下の罰金等が科され得ます。
茨城県の主な禁止事項
①1人1日1キロを超えるハマグリ・貝類採取は禁止(鹿島灘の4区域)
②3センチ以下のハマグリ・コタマガイの採取禁止(資源保護のため)
③7センチ以下のホッキガイ採取禁止
④禁漁区域(第3サンビーチ等)での潮干狩り禁止
⑤20センチ以上の器具・金網付き漁具の使用禁止
スーパーのカゴで大量採取する手口は、上記の複数項目に違反する典型例で、漁業調整規則違反かつ漁業権侵害の二重違反となります。
罪3:無許可漁業違反(漁業法138条以下)、3年以下の懲役・3,000万円以下の罰金
令和2年12月施行の改正漁業法で新設された「特定水産動植物」採捕規制(漁業法189条)は、アワビ・ナマコ・シラスウナギを対象とし、無許可採捕に対して3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金という極めて重い罰則を設けました。3,000万円という罰金額は個人に対する罰金としては最高額です。ハマグリは現在の特定水産動植物には含まれていませんが、無許可で潜水器漁業や底びき網漁業を営んだ場合は漁業法138条以下の無許可漁業違反となり、これも3年以下の懲役・3,000万円以下の罰金が科され得ます。
「ちょっとだけ」「自家消費」も犯罪
密漁罪は、採取個数・自家消費目的の有無に関わらず成立します。家庭の食事のためであっても、許可なく漁業権の対象種を採取すれば犯罪です。「外国人だから知らなかった」「日本のルールが分からなかった」という抗弁は、刑事責任を完全に免除する事由にはなりません(量刑判断で考慮される可能性はあります)。海外でのレジャー感覚で大量採取するのは、日本では明確に犯罪行為になります。
「在庁略式」と前科のリスク
密漁事件では、海上で発生する事件特有の管轄問題から、「在庁略式」という手続きが取られることがあります。これは検察庁に出頭した際にそのまま罰金刑が確定する手続きで、利便性が高い一方、その場ですぐに前科がつきます。前科がつくと、就職・転職・各種資格取得・海外渡航・在留資格更新(外国籍の場合)などに長期間影響します。「数キロのハマグリ」が「人生のキャリア」にも影響するリスクと釣り合うかという話です。
共犯・組織犯罪としての処罰、密漁ビジネス化と運搬・販売者への適用
令和2年改正漁業法で重要な変更点は、密漁の「実行者」だけでなく、密漁品の運搬・保管・取得・処分の媒介・あっせんを行う関係者にも同等の罰則が科されるようになったことです。これは密漁の組織犯罪化への対応です。
共犯処罰の範囲、現場以外の関係者も対象
具体的には、密漁したアワビ・ナマコ・シラスウナギ等の特定水産動植物を「情を知って」運搬・保管・取得・処分の媒介・あっせんした者は、漁業法189条1項により3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金が科されます。これは買取業者・運送業者・仲介人・販売店なども対象であり、現場で採取した者だけではなく、密漁品ビジネスのサプライチェーン全体への打撃を狙ったものです。
外国人技能実習生・留学生による密漁の実態
近年の摘発事例では、外国人技能実習生・留学生・特定技能労働者などが、副業・小遣い稼ぎとして密漁に関与するケースが報告されています。とくに沿岸地域では「夜間に集団で潮干狩り」「カゴで大量採取して買取業者に売却」というパターンが指摘されています。「日本語分からないから取り締まり対象外」という認識は誤りで、言語の問題は犯罪成立を阻却しません。在留資格の更新・永住申請にも前科は影響します。
反社会勢力・組織犯罪との関連
水産庁の指摘によれば、密漁は暴力団等の反社会勢力の資金源になっているケースもあります。とくにナマコ・アワビは闇市場で1キロ数万円〜数十万円で取引され、組織的・広域的な密漁ネットワークが形成されています。後藤たけし氏のX動画で問題視された「ベトナム人グループによるカゴでの大量採取」も、自家消費というよりは販売目的の組織的密漁である可能性が指摘されており、他の組織犯罪と同様、捜査の進展次第では共犯逮捕が広がる可能性もあります。
外国人の量刑への影響、定住性と再犯可能性
裁判所が外国籍被告人の量刑を判断する際、定住性(住所・職業・家族の有無)、日本語能力、再犯可能性、被害弁償の状況、被害者(漁協)との示談成立の有無が考慮されます。短期滞在者・観光客・違法滞在者は逃亡リスクが高いと判断され、勾留期間が長くなり、量刑も重くなる傾向があります。一方、定住している外国籍者で、漁協との示談が成立し被害弁償が完了していれば、不起訴処分や略式罰金で済むケースも多いです。漁協との示談交渉は専門家の関与が極めて重要で、出国前の迅速な対応が運命を分けます。
漁協への民事損害賠償、漁業権侵害で請求できる金額の実態
結論
刑事責任とは別に、密漁者は地元漁協・自治体から民事の損害賠償請求を受けます。請求の柱は①不当利得返還(密漁品の市場価値相当額)、②損害賠償(資源減少による漁協の機会損失)、③漁業権侵害の慰謝料的賠償。組織的密漁では総額で数十万円〜数百万円規模になることもあります。
不当利得返還、密漁ハマグリの市場価値
民法703条の不当利得返還請求では、密漁したハマグリの市場価値相当額が請求対象となります。茨城県産の鹿島灘ハマグリは1キロあたり2,000円〜5,000円程度の市場価格で、スーパーのカゴ満杯(約5〜10キロ程度)では1万円〜5万円規模の不当利得が成立します。これに加えて、現場で押収・廃棄処分された分、すでに調理・消費された分も含めて「現存利益」を計算します。
損害賠償(民法709条)、資源減少による機会損失
民法709条の不法行為損害賠償としては、「密漁により減少した水産資源によって、漁協が将来得られるはずだった収益(機会損失)」が含まれます。ハマグリの場合、3センチ以下の幼貝を採られると、本来3年〜5年後に成貝として漁獲できるはずだった水産資源を喪失するため、長期的な逸失利益として計算され、密漁量の数倍〜10倍程度に跳ね上がる場合もあります。
漁協・自治体の現実的な回収手段
地元漁協・自治体が損害賠償を回収する現実的な手段としては、①刑事告訴と並行した示談交渉、②金額が60万円以下なら少額訴訟、③大型案件は通常訴訟、④外国籍被告には強制執行を視野に入れた口座差押えが挙げられます。とくに外国籍密漁者の場合、本国に帰国してしまうと回収不能になるリスクが大きく、出国前の示談合意・即時回収が極めて重要です。
過去の摘発事例・判例、外国籍密漁者の検挙と処分結果

判例1:愛知・三重 23名一斉書類送検事件(令和元年6月)
令和元年6月、愛知県・三重県の海岸や河口付近でアサリ・ハマグリ・シジミを採った男女23名が密漁の疑いで海上保安部によって書類送検されました。違反内容は禁止区域での採捕と、漁業者以外には使用が禁止されている「じょれん」と呼ばれる漁具を使用した者も含まれていました。漁業権侵害(漁業法195条)と漁業調整規則違反の二重違反として一斉摘発された事例で、組織的・大量採取への警鐘として大きく報道されました。
判例2:秋田県アワビ密漁逮捕事件
秋田県では、漁業権がないのにアワビなどを採取したとして、秋田県漁の漁業権を侵害した疑いで会社員の男性が逮捕されました。少量・自家消費目的でも逮捕に至った事例として知られ、「ちょっとだけ」「家族のお土産程度」という認識が通用しないことを示した重要事案です。
判例3:7名共謀によるウニ密漁事件
被告人7名が共謀の上、潜水器を使用してウニ等を密漁した事例では、潜水機の使用と禁止期間・禁止区域での採捕が漁業調整規則違反に問われました。組織的密漁として有罪判決が下り、共謀した7名全員が処罰対象となった事例で、「言われて手伝っただけ」「報酬は受け取っていない」という言い訳が通用しないことを示しています。
判例4:シャコ貝91個密漁・略式罰金20万円
令和4年夏、漁師が販売目的でシャコ貝91個を密漁したとして漁業法違反で略式起訴され、罰金20万円の略式命令が下されました。漁業者本人による密漁でも厳しく処罰されるという事例で、漁業者以外による密漁ならなおさら重く判断されることが分かります。
外国籍被告の量刑傾向
外国籍被告の密漁事件では、定住外国人(技能実習生・特定技能・永住者)は日本人と同等の処分が多く、短期滞在の観光客・違法滞在者は逃亡リスクから勾留が長期化する傾向があります。被害弁償・示談成立があれば不起訴・略式罰金で済むケースが多いものの、再犯・組織的犯行・現場での抵抗があった場合は実刑判決もあり得ます。「日本語分からない」と装って対応する手口は、悪質性を高める要因として量刑判断で不利に働く可能性があります。
SNS拡散・現場撮影行為のリスク、拡散側にも問われる法的責任
名誉毀損罪・侮辱罪、特定個人への適用可能性
刑法230条の名誉毀損罪は「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した」場合に成立。3年以下の懲役・50万円以下の罰金です。さらに2022年7月の刑法改正で侮辱罪は1年以下の懲役・30万円以下の罰金に厳罰化されました。「事実を映した動画」であっても、特定の個人・グループを公然と批判する形での拡散は、名誉毀損罪が成立し得ます。とくに「〇〇人が」「外国人だから」と国籍と犯罪行為を結びつけて断定的に拡散する行為は、誤認の場合に重大な民事責任を負うことになります。
「正当な批判」と「名誉毀損」の境目
密漁という犯罪行為を批判すること自体は公益目的として認められ得ます。しかし、①個人を特定できる映像で顔・名前を拡散、②未確認の国籍を断定、③一般化して同じ国籍の全員を侮辱、④誤認した第三者まで巻き込むといった行為は、批判の範囲を超え名誉毀損・侮辱罪に該当する可能性が高くなります。動画投稿・リポスト前に「これは公益目的として正当か」「個人特定の必要性はあるか」を冷静に判断する必要があります。
動画撮影行為そのものの民事リスク
密漁現場で当事者を動画撮影し近距離で対峙する行為は、状況によっては肖像権侵害(民事)、暴行罪・脅迫罪(刑事)のリスクも生じ得ます。後藤たけし氏のように元自衛官という経歴を持ち、「指導教官」というキャラクターで対峙する場合でも、相手が抵抗・暴力を振るう事態に発展すれば双方が処罰対象になる可能性があります。「正義感で関わる」のは結構ですが、その線引きは慎重さが求められます。
密漁・SNS拡散トラブルで弁護士保険ミカタが備えになる場面

地元漁協・自治体目線:組織的密漁への民事対応
地元漁協・自治体・関連事業者にとって、密漁への損害賠償請求は「やる価値はあるが弁護士費用が重荷」という構造的課題があります。1件数万円の被害に対して着手金20〜50万円の弁護士費用を払うと収支マイナス。しかし、複数件をまとめて訴訟する、刑事告訴と並行して示談交渉する、出国前の緊急差押えを実行するなどの実務には弁護士の関与が不可欠です。1日98円〜の弁護士保険ミカタは、こうした緊急性の高い民事訴訟・示談交渉の弁護士費用補填として、漁協・自治体・関連事業者の備えになる可能性があります。
潮干狩り愛好家目線:意図せぬ違反トラブルへの備え
一方、潮干狩り愛好家・釣り愛好家・海のレジャー利用者の目線では、「うっかり漁業権侵害になっていた」「3センチ以下のハマグリを採ってしまった」「禁漁区域に入ってしまった」という意図せぬ違反トラブルに巻き込まれるリスクがあります。漁協との交渉、示談金の妥当性の争い、書類送検への対応など、民事的・行政的な対応が必要になる場面で、弁護士保険ミカタは弁護士相談・代理交渉の経済的ハードルを下げる選択肢です。
SNS拡散側目線:正義感の裏にある法的リスク
動画拡散・リポストで「正義感から関わった結果、名誉毀損で訴えられた」という事態に直面した場合、弁護士費用は初回相談料5,000〜10,000円、訴訟対応では着手金20〜50万円と高額です。1日98円〜の弁護士保険ミカタは、こうしたSNS拡散絡みの民事トラブルへの備えとして検討する価値があります。
「次に起きるトラブル」への備え
弁護士保険は「今あるトラブル」には基本的に使えません。係争中の事案に加入後では使えない原則があります。ただし、「次に起きるかもしれない民事トラブル」=不当請求、契約トラブル、近隣トラブル、ネット誹謗中傷、漁業・海のレジャー関連の境界問題など、には備えられる可能性があります。1日98円、缶コーヒー1本分の費用で、いざという時の弁護士相談を経済的に成立させる安心感が手に入ります。
50代男性 漁協関係者
うちの漁協でも年に何度か密漁トラブルがあって、外国籍の方の場合、本国に帰ってしまうと回収が難しくて泣き寝入りすることが多いです。何か対策はありますか?
ハマグリ密漁・SNS拡散 よくある質問
Q1. 家族で潮干狩りに行っただけなのに「密漁」になることはありますか?
はい、あります。許可された潮干狩り場以外で、漁業権の対象となるハマグリ・アサリ・サザエ等を採取すれば「密漁」です。茨城県の場合、鹿島灘の指定4区域(大洗・大貫、大竹、下津、日川)以外での採取は漁業権侵害となり、最大100万円以下の罰金が科され得ます。指定区域内でも「1人1日1キロ」「3センチ以下のハマグリ採取禁止」「指定漁具のみ使用」のルールを超えれば、漁業調整規則違反となります。家族のレジャーであっても法令確認は必須です。
Q2. 「日本語分からない」と言えば取り締まりを免れますか?
免れません。日本の刑法・漁業法は属地主義で、日本国内での犯罪行為には国籍・言語に関わらず適用されます。「言葉が分からなかった」という抗弁は、故意の有無の判断材料にはなり得ますが、刑事責任を完全に免除する事由ではありません。むしろ「分からないふり」をして対応した場合、悪質性を高める要因として量刑判断で不利に働く可能性があります。在留資格更新・永住申請にも前科は影響します。
Q3. 密漁現場を動画撮影してSNS拡散したら、何の罪に問われますか?
犯罪行為への正当な批判は許容されますが、名誉毀損罪(刑法230条:3年以下懲役・50万円以下罰金)、侮辱罪(231条:1年以下懲役・30万円以下罰金、2022年改正で厳罰化)、肖像権侵害(民事)のリスクがあります。とくに未確認の国籍を断定的に拡散した場合、誤認による損害賠償請求のリスクが高まります。リポスト1回でも対象になり得るため、拡散前に冷静な判断が必要です。
Q4. 漁協はどうやって損害賠償を請求するのですか?
順序は①刑事告訴と並行した示談交渉、②金額が60万円以下なら少額訴訟(裁判所手数料1,000円〜)、③大型案件は通常訴訟、④外国籍密漁者には出国前の仮差押えです。とくに外国籍の場合は出国してしまうと回収困難になるため、迅速な対応が必要。1日98円〜の弁護士保険を活用すると、こうした緊急対応の弁護士費用負担が軽減され、経済合理性が出る可能性があります。
Q5. 弁護士保険ミカタは密漁関連トラブルで使えますか?
刑事事件には使えません(これは弁護士保険全般の基本ルール)。一方、民事トラブルについては備えとして検討する価値があります。例えば①漁協・自治体目線で密漁者への損害賠償請求の弁護士費用、②利用者目線で漁業権侵害の示談交渉、③SNS拡散関連の名誉毀損対応など。実際の補償可否は約款と個別審査により判断されるため、あくまで「備えとして検討する価値がある事例」として捉えてください。
まとめ、ハマグリ密漁の「100万円罰金」「組織的なら3,000万円罰金」という現実
2026年5月の茨城ハマグリ密漁・ベトナム人グループ捕獲事件は、SNS時代の「密漁の可視化」を象徴する事件となりました。家庭の食事のための少量採取でも、漁業権侵害(漁業法195条:100万円以下の罰金、令和2年改正で大幅強化)が成立し得るのが現実。組織的な密漁・特定水産動植物の不正採取・無許可漁業に至れば最大3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金(個人罰金として最高額)が科されます。茨城県条例での「1人1日1キロまで」「3センチ以下のハマグリ採取禁止」も明確に違反対象です。
同時に、「正義感で密漁現場を撮影してSNS拡散する側」も名誉毀損罪・侮辱罪・誤認攻撃のリスクを負う時代。リポスト1回でも対象になり得ます。「日本語分からない」という抗弁は刑事責任を免除しません。漁協・自治体・利用者・拡散者の全ての関係者に、冷静な法的判断が求められています。
地元漁協・自治体としては、刑事告訴と並行した民事の仮差押え、複数件まとめての訴訟、出国前の示談合意の取り付けなど、迅速な対応が水産資源を守る鍵となります。1日98円〜の弁護士保険ミカタは、こうした緊急性の高い民事訴訟・示談交渉の弁護士費用に備える可能性があり、「次に起きるかもしれないトラブル」への備えとして検討する価値があります。
- 2026年5月、後藤たけし氏のX動画でベトナム人グループのハマグリ大量密漁が拡散、73万閲覧の社会的注目に
- 漁業権侵害(漁業法195条)で最大100万円罰金、令和2年改正で20万円から強化、家庭消費でも犯罪
- 組織的密漁・特定水産動植物・無許可漁業違反は最大3年以下懲役・3,000万円以下罰金(個人最高額)
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- SNS拡散リポストは名誉毀損・侮辱罪リスク。1日98円〜の弁護士保険が漁協・利用者・拡散者の備えに
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主な引用元:漁業法195条(漁業権侵害)、漁業法189条(特定水産動植物採捕罪)、漁業法138条以下(無許可漁業)、刑法230条(名誉毀損罪)、刑法231条(侮辱罪・2022年7月改正)、民法703条(不当利得返還請求)、民法709条(不法行為損害賠償)、水産庁「密漁を許さない~水産庁の密漁対策」、茨城県「密漁の罰則が強化されました」、観光いばらき「茨城の潮干狩り」、nippon.com「レジャーのつもりが犯罪行為:密漁が横行」、後藤たけし氏(@wyverns15611302)X投稿動画(2026年5月8日)、令和元年6月愛知・三重海上保安部による23名書類送検事例、令和4年シャコ貝91個密漁略式罰金20万円命令
工藤 辰浩
リーガルベスト代表/弁護士保険ミカタ正規代理店
リクルート在籍中に「世の中の負を解決したい」という想いを抱き、2017年に東京で弁護士保険代理店リーガルベストを創業。以来8年間で400名以上のお客様の弁護士保険相談に伴走。多くの弁護士セミナーへの参加、30名以上の弁護士との交流を通じて培った知見をmomegoto.jpで発信しています。監修弁護士様も募集中です。お気軽にお問い合わせください。
本記事は一般的な法律情報の提供および弁護士保険代理店としての知見共有という位置づけであり、特定の法律相談・個別事案への助言を目的とするものではありません。具体的な法的紛争への対応は、必ず個別に弁護士へご相談ください。なお弁護士保険ミカタは民事トラブルに関する弁護士費用の補償を目的とする商品であり、刑事事件には対応しておりません。実際の補償の可否は約款および個別審査により判断されます。

