🆘 今すぐ助けが必要な方へ
今この瞬間、身の危険を感じているなら迷わず行動してください。
・緊急の場合:110番(警察)または119番(救急)
・DV相談ナビ:#8008(最寄りの配偶者暴力相談支援センターに繋がります)
・DV相談プラス:0120-279-889(24時間365日・無料・SNS相談も可)
「お金がない」「行く場所がない」は理由になりません。相談するだけで状況は動き始めます。
👤 こんな方に読んでほしい記事です
- パートナーや家族から暴力・暴言を受けており、どうすればいいか途方に暮れている方
- 「逃げたいけれどお金も行く場所もない」と諦めかけている方
- DVから逃げた後の生活・仕事・住まいをどう再建すればいいか知りたい方
- 相手に損害賠償請求したい、または逆恨みが怖くて動けない方
- 家族・友人がDV被害を受けているようで、どうサポートすればいいか知りたい方
2022年3月、大阪市で夫のDVから逃げていた当時22歳のシングルマザーが、一時的に身を寄せた知人男性の自宅で命を奪われました。うつ病により就労できず、ライフラインが止まり、生活保護を3度申請しても「夫婦関係の破綻が確認できない」「家賃オーバー」を理由にすべて拒否され続けた末のことでした。母親は「申請が通れば、娘は今も生きていた」と声を上げ、全大阪生活と健康を守る会連合会(大生連)が大阪市に謝罪と再発防止を求める要望書を提出しています。この事件は2026年4月、Xで改めて大きな話題となりました。
DVは「家庭の問題」ではなく「命に関わる犯罪」です。警察庁の統計では2023年の配偶者からの暴力相談件数は88,619件と、DV防止法施行以来最多を記録しています。被害者の76.8%が女性ですが、男性被害者も29.5%(過去15年で1.8%から急増)に達しています。「まだ大丈夫」「なんとかなる」という思い込みが最も危険な罠です。
この記事では、DVから逃げる具体的な手順、シェルターと生活支援の仕組み、警察への相談と保護命令の活用法、弁護士への相談と損害賠償請求の実態、そして逆恨みから身を守るための安全対策まで、被害者が今すぐ使える情報をすべて解説します。
この記事でわかること
- ✓DVとは何か——身体的暴力だけでなく精神的・経済的・性的暴力もDV、その最新被害実態
- ✓今すぐ逃げるための具体的な手順——持ち出すもの・連絡先・夜中でも動ける方法
- ✓シェルター・生活保護・婚姻費用——「お金がなくても逃げられる」支援制度の全体像
- ✓警察への相談と保護命令——違反した加害者は「2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金」
- ✓損害賠償請求の実態——慰謝料相場50万〜300万円、証拠の集め方、時効の注意点
- ✓逆恨み対策——住所秘匿・住民票閲覧制限・GPS追跡対策・心理的な罠への備え
DVの現状——年間88,619件、命に関わる「家庭内犯罪」の実態

DVとは何か——法律上の定義と4つの暴力の種類
DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)において、配偶者・元配偶者・事実婚のパートナー・同棲中の交際相手から受ける暴力と定義されています。「暴力」には次の4種類が含まれます。
①身体的暴力——殴る・蹴る・物を投げる・首を絞める・髪を引っ張るなど、身体に直接危害を加える行為。傷跡や通院記録が証拠として残りやすいです。②精神的暴力(モラルハラスメント)——「お前は何もできない」などの侮辱・人格否定・無視・監視・行動制限など。外からは見えにくいが、長期間受け続けることでPTSDや解離症状を引き起こします。③経済的暴力——収入をすべて管理して生活費を与えない・働くことを禁止するなど、経済的に支配下に置く行為。「逃げたくても逃げられない」状態を作り出す暴力です。④性的暴力——避妊に協力しない・性行為を強要するなど。2023年の刑法改正で「不同意性交等罪」が新設され、婚姻関係内での性的暴力も明確に犯罪として規定されています。
最新の被害実態——施行以来最多の相談件数
警察庁統計によれば、2023年の配偶者からの暴力相談件数は88,619件で、DV防止法が施行された2001年以来最多の件数となっています。被害者の内訳を見ると、女性が76.8%、男性が23.2%で、年代別では30代が最多(28.5%)、20代(23.7%)が続きます。行為者との関係では婚姻関係(元を含む)が72.6%、同棲関係(元を含む)が23.8%です。内閣府男女共同参画局の調査(令和5年度)では、配偶者による暴力の被害経験があると回答したのは25.2%——4人に1人という現実があります。
DVで亡くなる人は毎年出ています。2022年の大阪の事案が示すのは、「助けを求めても跳ね返された人が、命を落とす」という現実です。相談が却下されたとき、諦めないでください。窓口を変えれば状況は動きます。
工藤
弁護士保険の相談業務で多く聞くのは「もっと早く動けばよかった」という声です。DV被害者は長期間にわたって心理的に支配されるため、「まだ大丈夫」「自分が悪い」という思考に陥りがちです。DVは加害者の責任です。あなたが逃げることは、正しい選択です。
今すぐ逃げるための具体的な手順——夜中でも、お金がなくても動ける

今すぐ危険な場合——まず110番か、最寄りの交番・警察署へ
「今夜暴力を振るわれそう」「もう限界」という状況なら、手ぶらでも、子どもを抱えたままでも行動してください。110番すれば警察が来て、そのまま安全な場所に繋いでもらえます。「DVです、助けてください」の一言で大丈夫です。
逃げる前に——証拠を集めておくと後の手続きが圧倒的に楽になる
時間に余裕があるなら、逃げる前に証拠を集めておくことで、保護命令の申立て・慰謝料請求・離婚調停を後から有利に進められます。有効な証拠として、①傷跡の写真(タイムスタンプ入り)、②病院の診断書・通院記録、③暴力・暴言の録音・録画、④壊された物の写真、⑤日記やメモ(日時・内容・その後の様子を記録)、⑥DVに関するやり取り(LINE・メールのスクリーンショット)、⑦警察や相談窓口への相談記録——が挙げられます。ただし証拠集めのために危険にさらされることは本末転倒です。身の安全が最優先です。
逃げるときに持ち出すもの——優先度順リスト
【最優先】現金(ATMカードも)/預金通帳・印鑑/健康保険証(コピーでも可)/スマートフォンと充電器/身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード等)/子どもに必要なもの(ミルク・おむつ・薬・母子手帳)
【できれば】パスポート/源泉徴収票や給与明細(婚姻費用・養育費算定に必要)/子どもの学校関係書類/重要書類(保険証券等)/着替え数日分/常備薬・処方箋
【注意事項】相手名義の通帳・財産は持ち出してはいけません。相手が知っているクレジットカードの使用は位置情報が漏れる可能性があります。GPSが仕込まれている可能性がある場合、普段使っているスマートフォンの電源を切り、別の端末を使うことも検討してください。
逃げ先の選択肢——状況別の対応
実家・親族・信頼できる友人に頼れる場合:最も迅速に動ける選択肢です。ただし加害者が知っている場所には行かないようにしてください。頼れる人がいない・行く場所がない場合:配偶者暴力相談支援センター(#8008)または警察(110番)に連絡すれば、その日のうちにシェルターへの入所につなげてもらえます。「お金がない」「子どもを連れている」という状況でも対応できます。夜間・休日の場合:警察(110番)に連絡するのが最も確実です。DV相談プラス(0120-279-889)は24時間365日対応しており、電話のほかLINEやチャットでも相談を受け付けています。
読者の声
逃げたいけれど、子どもを連れて行けるか心配です。乳幼児を抱えてシェルターに入れるでしょうか?
工藤
子どもを連れてシェルターに入所することができます。18歳未満の子どもであれば一緒に入所できます。ただし中学生以上の男子は施設によって対応が異なる場合がありますので、入所前に相談窓口に確認することをお勧めします。まず動いてください——そこから専門家が一緒に考えてくれます。
シェルター・生活再建——「お金がなくても逃げられる」制度の全体像

DVシェルターとは——公的シェルターと民間シェルターの違い
公的シェルター(婦人相談所附設の一時保護所):都道府県に一か所以上設置された施設で、基本的に無料で利用できます。所在地は非公開でセキュリティが整備されており、加害者からの追跡から守られます。入所期間の目安は2週間〜1か月程度です。入所には緊急性が認められることが必要で、身体的DVを受けている場合は優先的に入所できます。精神的DV・経済的DVのみの場合は入所できないケースもあります。
民間シェルター:NPO法人・社会福祉法人などが運営し、全国100か所以上あります。費用は1日1,000円程度(光熱費別)かかりますが、入所条件が柔軟で精神的DVや経済的DVのみのケースでも利用しやすいです。長期滞在も可能な施設があります。
シェルター入所中にやること——「生活再建の起動」
シェルターは単なる宿泊施設ではなく、生活再建へのスタートラインです。入所中は支援員の助けを借りながら次の手続きを進めます。①保護命令の申立て、②住民票閲覧制限の申請、③健康診断・医療支援、④離婚調停の手続き準備、⑤就労支援の相談、⑥保育園・学校の転園・転校手続き、⑦生活保護の申請(必要な場合)——これらすべてを支援員がサポートしてくれます。
シェルター退所後の生活支援——「次の生活」を支える制度
婚姻費用の請求:別居後も法律上の婚姻関係が続いている間は、収入の多い側に対して婚姻費用を請求できます。金額は双方の年収をもとに「改定標準算定表」に従って決まります。請求した日から発生するため、メールや内容証明で早めに請求しましょう。
生活保護の申請:就労できない状態や収入が最低生活費を下回る場合は生活保護を申請できます。DVから逃避中であることを明示して申請することが重要で、シェルター入所中であれば支援員がサポートしてくれます。2022年の大阪の事件のように窓口で「夫婦関係の破綻が確認できない」などの理由で却下されたケースがありますが、DV被害者が申請する場合にこうした理由での却下は本来不当です。却下されたときは不服申立て(審査請求)または支援者・弁護士と一緒に再申請してください。諦めないことが重要です。
公営住宅への優先入居:DV被害者は単身でも公営住宅に入居できる制度があります。母子生活支援施設:18歳未満の子どもと一緒の場合、母子が安定した環境で生活を立て直すまでの間、住まいと支援を受けられます。法テラス(0570-078374):収入が一定以下の方は弁護士費用の立替制度(審査あり)を利用でき、最大3回まで無料の法律相談を受けることもできます。
警察への相談——被害届・告訴状・警察が被害者にできること

多くのDV被害者が「警察に相談しても何もしてくれない」と諦めています。しかし警察には被害者を守るための複数の手段があります。DV防止法に基づき、警察は①被害を自ら防止するための措置の教示、②住所・居所を知られないようにするための措置、③被害防止交渉に関する助言、④加害者への連絡、⑤警察施設の利用——を被害者が申し出た場合に提供できます。
被害届・告訴状の提出
DVによる怪我などを受けた場合、暴行罪・傷害罪として刑事告訴できます。被害届の提出は加害者を刑事責任に問うための第一歩であると同時に、保護命令の申立ての際に「警察機関に申し出た」という実績を作ることにもなります。被害届は書面で提出し受理番号を控えておきましょう。告訴状(犯人の処罰を求める申告)は被害届より強い効力を持ち、告訴状を受理した警察・検察には捜査義務が生じます。告訴状の作成は弁護士に依頼することで受理される可能性が高まります。
警察への相談が十分に対応してもらえなかった場合は、①他の警察署に相談する、②配偶者暴力相談支援センターや弁護士と連携して再度申し出る、③都道府県の公安委員会への苦情申立てを検討する——という対応を取ってください。諦めずに複数の窓口を活用することが重要です。
保護命令——違反したら刑事罰、最強の法的盾

保護命令は、DV被害者の申立てによって裁判所が加害者に「被害者に接近するな・連絡するな」などを命じる制度で、違反した加害者は「2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金」が科される可能性があります(DV防止法第29条1項)。2023年のDV防止法改正で期間延長・対象行為の大幅な拡大が行われました。
保護命令の種類(2023年改正後)
①接近禁止命令:被害者の住居・職場などへのつきまとい・はいかいを禁止。命令期間は6か月から1年に延長(2023年改正)。②退去命令:加害者が共に住む住居から退去させる命令。③電話等禁止命令:2023年改正でSNSのメッセージ送信・GPS位置情報の無承諾取得なども対象に追加。④子への接近禁止命令:被害者と同居する未成年の子どもへの接近を禁止する命令が2023年改正で新設。⑤親族等への接近禁止命令:被害者の親族や支援者への接近禁止。
保護命令の申立ては被害者本人が地方裁判所に行います。必要な書類として、①申立書(裁判所書式)、②DVを証明する書類(診断書・写真・通院記録等)、③警察や公的機関に相談した記録——があります。弁護士に申立てを委任することも可能で、配偶者暴力相談支援センターでもサポートを受けられます。
保護命令は「婚姻関係がない」場合でも使える
DV防止法の保護命令は、「生活の本拠を共にする交際相手」(同棲中の恋人)からの暴力にも適用できます(DV防止法第28条の2)。ただし婚姻・事実婚関係にない交際相手からの暴力には適用されないケースがあり、この場合はストーカー規制法や刑法(暴行罪・傷害罪等)による対応になります。
弁護士への相談と損害賠償請求——慰謝料相場・証拠・時効

弁護士に相談すべき理由
DVからの解放に弁護士の関与が重要な理由は複数あります。①加害者との直接交渉を代わりに行ってくれる(被害者が逆上したDV加害者と直接話すのは危険)、②保護命令の申立てをサポートできる、③警察への刑事告訴・告訴状の作成を行える、④慰謝料・婚姻費用・財産分与・養育費の請求を一括して進められる、⑤離婚調停・裁判での代理人となれる——これらは被害者一人で進めるには非常に困難な作業です。
損害賠償請求(慰謝料)——相場と証拠の集め方
DVによる離婚慰謝料の相場は50万円〜300万円です。ただし暴力の頻度・期間・怪我の程度・婚姻年数などによって大きく異なり、骨折などの重傷を負った事案や長期間の重度DVでは1,000万円超が認められた判例もあります。具体的な事例として、右鎖骨骨折等の障害を負わせた事案で、離婚自体慰謝料350万円・入通院慰謝料100万円・後遺症障害慰謝料500万円・逸失利益400万円の損害賠償が認められた例があります。慰謝料以外にも治療費・婚姻費用・財産分与・養育費を請求できます。デートDV(婚姻関係のない交際相手)の場合は民法の不法行為(第709条)に基づく損害賠償請求ができ、相場は10万円〜100万円とされています。
慰謝料請求の成否を大きく左右するのが証拠です。有効な証拠として、①医師の診断書・通院記録(最も説得力がある)、②傷跡の写真、③暴力・暴言の録音録画、④日記・メモ(日時・場所・暴力の内容)、⑤警察・相談窓口への相談記録——が挙げられます。精神的DVの場合はカウンセリング記録・心療内科の診察記録・日記なども証拠として機能します。
離婚後でも慰謝料請求は可能ですが、時効があります。不法行為に基づく損害賠償は「損害及び加害者を知った時から3年」(民法第724条1号)ですが、人の身体を害する不法行為については「5年」に延長されています(民法第724条の2)。時間の経過とともに証拠が散逸するリスクがあるため、できるだけ早期に弁護士に相談することをお勧めします。
逆恨みが怖い——逃げた後の安全を守る具体的な対策

住所を知られないための具体的な手段
住民票閲覧制限(DV等支援措置):DV被害者は加害者に住民票や戸籍の附票を閲覧されないよう、各市区町村に「支援措置」の申出を行えます。申出が認められると加害者からの住民票閲覧請求を拒否できます。配偶者暴力相談支援センター・警察・女性相談員の確認書を添えて行います。子どもの学校への周知:転校先の学校に「DV被害者である」ことを伝えることで、加害者(親であっても)への子どもの情報開示を拒否してもらえます。職場への情報開示制限:上司や人事担当に状況を説明し、問い合わせがあっても情報を開示しないよう依頼しておくことが重要です。SNSの管理:逃げた後はSNSへの投稿を控えるか、アカウントを変更してください。投稿に位置情報が含まれていないか確認し、普段接触のない人からのフォロー・友達申請は慎重に扱いましょう。
GPS追跡対策
加害者が被害者の車・荷物・スマートフォンにGPSを仕込んでいる可能性があります。①スマートフォンの「共有位置情報」設定を確認・解除する、②Googleアカウント・Appleアカウントのファミリー共有を解除する、③車の内外を確認する(シートの下・タイヤハウスの中など)、④見知らぬBluetoothデバイス(AirTagなど)を確認する——を行ってください。2023年のDV防止法改正でGPSによる位置情報の無承諾取得が電話等禁止命令の対象に追加されました。
加害者の「謝罪・やり直し」に注意する
DVの加害者は、被害者が逃げた後に「本当に変わる」「死にたい」「子どもに会わせてくれ」などと連絡してくることが多くあります。これはDVの典型的なサイクル(ハネムーン期)の一つです。再び元の関係に戻ることでDVが再発するリスクが非常に高いです。加害者からの連絡が来た場合は、①連絡を記録しておく(保護命令申立ての証拠になる)、②返信しない、③信頼できる支援者・弁護士に相談する——という対応を取ってください。保護命令が出ている場合は、加害者の連絡自体が犯罪になり得ます。
「離婚を切り出すタイミング」に注意
DV加害者が最も逆上しやすいのは、被害者が「逃げる準備をしている」または「離婚を切り出す」瞬間です。離婚の話し合いは、安全な場所に逃げた後に、弁護士を通じて行うことを強くお勧めします。同居中に直接離婚を切り出すことで暴力が激化するリスクがあります。
よくある質問(FAQ)

Q1. 暴力はたまにしかない。これはDVに当たる?
DVの典型的なパターンは「暴力の時期」と「穏やかな時期(ハネムーン期)」が繰り返されるサイクルです。「たまにしかない」と感じるのは、このサイクルの中にいるためです。頻度に関わらず、恐怖を感じさせる言動・暴力は「DV」です。一度でも強い暴力があった場合、エスカレートするリスクが高く、早期の相談が重要です。
Q2. 加害者が「自分も被害者だ」と逆に警察に相談すると言っている。どうすればいい?
加害者が「逆DV」を主張するケースがあります。DV被害の実態(写真・診断書・相談記録等)が証拠として残っていれば、正しく状況を説明できます。早期に警察や配偶者暴力相談支援センターに相談して、被害の事実を記録しておくことが重要です。弁護士に依頼すれば、加害者の主張に対して適切に対応できます。
Q3. 子どもを置いて逃げてきてしまった。取り戻せる?
子どもを置いて逃げてきた場合でも、親権や監護権を失うわけではありません。まず弁護士に相談して、家庭裁判所への「子の監護者指定審判」と「子の引渡し審判」の申立てを検討してください。緊急の場合は「審判前の保全処分(仮処分)」を申立てて暫定的に子どもを取り戻せる場合があります。あなた自身の安全を確保してから動くことが最終的には子どもを守ることにつながります。
Q4. 男性がDV被害を受けた場合、相談できる場所はある?
警察庁統計では男性のDV被害者が29.5%(過去15年で1.8%から急増)を占めています。配偶者暴力相談支援センターや警察はDVの性別を問わず相談を受け付けています。男性専用シェルターは女性向けより少ないのが現状ですが、配偶者暴力相談支援センターに相談することで適切な支援先を案内してもらえます。「男性だから相談しにくい」という思い込みを捨てて、まず相談してください。
Q5. 離婚したくない。DVを止めさせながら同居を続けることはできる?
離婚するかどうかはあなたが決める問題です。ただし、DVは加害者自身が専門的な治療プログラムを受けない限り改善しないことが統計的に示されています。「謝罪→暴力→謝罪」のサイクルはDVの典型パターンです。まず安全な場所に身を置いた上で冷静に判断する時間を確保してください。弁護士や支援機関と相談しながら判断してください。
Q6. 弁護士保険はDV被害の法的手続きに使えますか?
DVで弁護士が必要になったとき、費用の心配なく動けるかどうかで選択肢が大きく変わります。弁護士保険ミカタなら、慰謝料請求・離婚調停・保護命令申立てといった法的手続きの弁護士費用への備えができます。1日98円〜という手の届きやすい保険料で、DVだけでなく労働・相続・詐欺被害など日常のあらゆる法的トラブルにも備えられるのが特徴です。何もない穏やかな今だからこそ備えておくのが保険の正しい使い方——まずは公式サイトをのぞいてみてください。
※加入前に発生したトラブルは対象外となります。詳しくは公式サイトをご確認ください。
読者の声
弁護士に頼む費用がありません。法テラスというのはどう使えばいいですか?
工藤
法テラスは0570-078374に電話すると、収入基準を満たす方には弁護士費用の立替制度(民事法律扶助)を案内してもらえます。立替後は月1万円程度の分割返済です。DV被害者への特別な考慮もあります。まず電話してみてください。弁護士費用がないことを理由に諦めないでください。
この記事のポイント
- DVは命に関わる犯罪です。2022年の大阪事件が示すように、助けを求めても跳ね返される現実がある。諦めずに複数の窓口を使い続けることが命を守る。年間88,619件(施行以来最多)の相談があり、一人ではない。
- 緊急時は110番・#8008・DV相談プラス(0120-279-889)へ。お金がなくても・行く場所がなくても動ける。手ぶらでも、子連れでも大丈夫。
- シェルターは公的(原則無料)・民間(1日1,000円程度)の2種類。退所後は婚姻費用請求・生活保護・公営住宅・母子生活支援施設・法テラスなど多くの支援制度がある。
- 保護命令は違反したら「2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金」。2023年改正で期間延長(6か月→1年)・GPS追跡禁止・子への接近禁止命令が新設。
- 慰謝料相場は50万〜300万円、重度DVでは1,000万円超の判例も。診断書・傷跡写真・録音・日記が重要な証拠。時効は身体被害5年。離婚後でも請求可能。
- 逆恨み対策は住民票閲覧制限・GPS追跡確認・SNS管理・職場への周知。加害者の「謝罪・やり直し」はDVサイクルの一部。離婚の話し合いは逃げてから弁護士を通じて行う。
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主な引用元:全大阪生活と健康を守る会連合会「生活保護の申請できずシングルマザー死亡」(2024年7月)、警察庁「令和7年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等への対応状況」、内閣府男女共同参画局「男女間における暴力に関する調査(令和5年度調査)」、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)第29条・第28条の2、民法第709条・第724条・第724条の2
工藤 辰浩
リーガルベスト代表 / 弁護士保険ミカタ正規代理店
リクルート在籍中に「世の中の負を解決したい」という想いを抱き、2017年に東京で弁護士保険代理店リーガルベストを創業。以来8年間で400名以上のお客様の弁護士保険相談に伴走。多くの弁護士セミナーへの参加、30名以上の弁護士との交流を通じて培った知見をmomegoto.jpで発信しています。監修弁護士様も募集中です。お気軽にお問い合わせください。
免責事項
本記事は一般的な法律情報の提供および弁護士保険代理店としての知見共有という位置づけであり、特定の法的助言を構成するものではありません。個別の事案に関する法的判断が必要な場合は、弁護士にご相談ください。記事内容は2026年4月時点の公開情報に基づいており、今後の法改正等により内容が変更される場合があります。弁護士保険ミカタの補償内容・条件の詳細については、必ず公式サイトの重要事項説明書および約款をご確認ください。

